Einmal 対談 番外編 代表稲垣の団体立ち上げの想いとこれからのクラシック音楽への展望

Einmal Project代表@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

Einmal 対談番外編

対談等をしていて、色々思うことがあるこの頃です。

こんばんわ、稲垣 悠一郎(いながき ゆういちろう)です。

最近、対談をしたり、Einmalとしてサイトを立ち上げ、積極的に発信している中で気が付いたことがあるので、それを記事にしようかと思いました。

団体を立ち上げた理由

僕がこの団体を立ち上げた理由は、「クラシック音楽ってこんなに魅力的で、想像的で、面白いんだ!という感動」を、ちゃんと皆が理解できる形で伝えたいと思ったからです。

大抵クラシック音楽が好きという人は、クラシック音楽の良さを言語化するのを嫌います。この気持ちはとってもよく分かるんですが、(だって言葉にできない良さがクラシックなんだもんw)この傾向が、クラシック音楽業界に対する「閉塞感」「排他的感」に繋がっていると思っております。

そこで、この団体は、クラシック音楽ってこういうところが素晴らしい!と、言葉でもできる限り、そして、肌感覚でそれをわかってほしい、いや、感じてほしい、そんな想いから立ち上げに至りました。

なぜ情報発信を積極的にしているのか

そういうわけで、SNS等でも、クラシック音楽団体の内情や練習風景、奏者の情報を包み隠さず公開することで、クラシック音楽に対する負のイメージをなんとか払拭できないかと思うわけです。

また、僕が情報発信にこだわる理由は実はもう一つあります。
それは、これからの社会、自分が居心地がいい生活/充実した生活をするには、情報発信が欠かせないと思うからです。

情報発信をしていれば、自ずと同じ考えを持った人が集まり、違う考えや異なる考えの人は、遠ざかる。僕はそれはそれでいいと思っています。なぜなら、人間の思考や考え、価値というものは、人それぞれであり、同じなわけがないのです。自分と同じ考え方を強要する理不尽な社会には僕は属したくありません。かといって、僕は、違う思考の人を拒んでいるわけではありません。むしろ、歓迎しているとも言えます。ただし、自分はこういう理由でこのような考えを持っている。この部分はあなたと異なり、この部分は考えが似ている。このような考え方の共有ができる社会を強く望みます。自分の言いたいことははっきりと宣言する。なぜそのタスクを自分がやらなければならないのか、ちゃんと自分で考え、説明できるような人と僕は、おつきあいをしていきたい。そのために「私はこのような考え方をしています」という情報発信は必要だと考えます。

当団体も例外ではありません。クラシック音楽に対して、同じ思いを持っている人はもちろん、違う思いを持っていても、こうこうこのように考えます!確かにこの部分は納得いかないから協力はできないけど、他の部分は共感できる、だから一緒に音楽をやりたい!などと言ってくれる人と、この団体を、音楽業界を、そして日本を盛り上げていきたいです。音楽じゃなくてもいい。自律的に考え、行動している人と、僕は夢を共有したいです。

クラシック音楽について思うこと

クラシック音楽に少し興味はあるけど、自分から聴いたり、コンサートに行くほどではない、という人をクラシックファンや奏者個人のファンになってもらうにはどうしたら良いでしょうか。

僕は以下の3つのアプローチをしようと思っています。

①クラシック初心者だからと言って、聴いたことあるような曲ばかりを取り上げない。

これはこの団体で気をつけていることの一つです。どうしてもクラシックに興味がないような人に聴いてもらおうとすると、このようなコンサートになりますよね(皮肉を込めて)→「みんなで聴こう!どっかで聴いたことあるクラシックコンサート!」とか「クラシック入門、パッヘルベルカノン、アイネクライネナハトムジーク」(決してこの二曲をばかにしているわけではないです。)

いや、違うんですよ。知ってる曲だけわざと集めたところで、確かに集客にはなります。でも、クラシックのファンにはならない。聴いたことある!!!で終わってそれ以降がないんです。

クラシックのファンになってもらうには、「よくわからないけど、感動した、涙が出た、元気が出た」とか、この「よくわからないけど」という体験をしてもらうしかないと思っています。

じゃあどうすればいいか。これは、簡単で、奏者が弾きたい曲を弾けばいいんです。「弾きたい!」という想いが一番聴衆に伝わります。この想いがまさに、「よくわからないけど」の部分だと思っています。

ただし、このアプローチは1つ問題を含んでいます。それは、そもそもその思いを伝える筈のコンサートになかなか来ていただけないということです。

②違う観点から集客を考えれば良い。

例えば、最近ちらっとTwitterで見たのは、「銭湯でピアノコンサート」というかなりぶっ飛んだ企画ですw このような企画を増やしていけば、違う切り口ではありますが、クラシックの良さを伝える第一歩になるのでは?と思っています。

Einmalでも今後、このようなちょっとぶっ飛んでるような企画もしたいなと思っていますので、お楽しみに(笑)

要は、クラシック音楽業界の人たちは、工夫をもっとしなければならないと思います。じゃないと、他のジャンルに負けますし(もう負けてる)、残念ですが、ただ、演奏すればいいというような時代ではないのです。インターネットが普及し、グローバル化が進む中、考えなきゃいけないのは、いかにして競争に勝つか、です。

もちろん、音楽性を高めるため、音楽大学等で専門性の高い勉強をすることが悪いわけではないと思います。むしろそのような専門性は、今後AIが真似できない、人間にしかできない分野だと思うので、かなり将来性があると考えます。

でも、それだけではダメです。せっかくの、いい音楽、少し工夫して知ってもらう。このような取り組みがクラシック音楽業界に求められることだと思います。

なんかとコラボしたり、いろいろ簡単に行動できる世の中です。だからこそ、もっともっと、工夫して、考えて、クラシックの良さが少しでも多くの人に知っていただければなと思います。

(終わり)

 

稲垣 悠一郎/Yuichiro Inagaki

稲垣 悠一郎 / Yuichiro Inagaki
1993年生まれ。東京都出身。 コンサート発起人。 5歳より繁枡百合子氏に師事。 草津国際音楽アカデミーにおいてウェルナー・ヒンク氏のマスタークラスを2 度受講。 中央弦楽四重奏団、カルテットコインシデンス第1ヴァイオリンなどを経て、 Worldship Orchestra 2016春インドネシアツアーソリスト、 ミラコロシンフォニーオーケストラコンサートマスター・ソリストを務める。その他ソロ・室内楽で活動中。中央大学法学部法律学科卒。 現在首都大学東京法科大学院在学中。

出演するコンサート:名曲喫茶ミニヨン(2018年11月17日)杉並公会堂小ホール(2018年12月22日)

備考:コンサート発起人

 

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